【結果】指定語「平」

※次のような並びで掲載しています。
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 句  獲得点 特選数・正選数
 作者
 ◎特選に選んだ人 ○正選に選んだ人
 選評

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1. 晦の蕎麦平らげて独りかな 6 2・2
作者:Umbert Dolby(@swing1702)
◎mekeke、こみおく ○ニレ、千代
・食べ終わってふう、今年も独りか…というよりも、腹も膨れて何だかほっとして、ああそういえばもう年末だなあ今年も終わるなあってしみじみ思うような、独りだけどどこか温かいようなそんな感じがしました。蕎麦食べたくなりますねぇ。(mekeke)
・完成度が高すぎて特選に選ぶのを一瞬ためらいましたがやはりこの句しかないと思いました。字も音も美しく、光景も潔いです。(こみおく)
・ふぅ…と食後の一息とも溜め息ともつかない呼吸が天井にまですら届かずに目の前の虚空に行き場無く漂っているかのような風景。音も無く時も止まる一瞬の物思い。映画のような句ですね。(ニレ)
・晦というのが孤独感を増していて、でもひたすらな淋しさだけでない雰囲気がいいな、と。(千代)

2. きみを失った今日も平日と呼ぶのか 14 2・10
作者:ロケッ子(@5_rockets)
◎玉虫、ニレ ○さはらこあめ、白熊左愉、南天、天坂寝覚、ほろほろ、うぐいす、みずいろばーど、フロヤマ、祥、なかぎり
・どストレートでぐっときます。なんか昔のイヤなこと思い出して…胸が痛くなってきました…ひどく揺さぶられたので特選とさせていただきます!!(玉虫)
・怒り。悲しみ。空虚感。敵も無くただ何かを殴りつけたい衝動。繰り返し読み返したくは無い感情で形作られた作品ですが、句としてはやはり秀逸で、好きです。(ニレ)
・平日をそうとらえましたか。悲しみに暮れている時は、些細な事にも空しく感じるものですからね。(さはらこあめ)
・平日、と呼びたくはない気持ちに共感します。(白熊左愉)
・反語ですかね。「いや、呼べない」 自分にとっては特別な日ですよね。(南天
・“きみ”とは句の主人公にとっての大事な人なんでしょう。そういう人を、どういう形にせよ失った日というのは、確かに特別な日です。とは言えそうした自分にとっての特別な日は、他の人からするとなんでもない“平日”であることが多いんですよね。そこで感じるであろう落胆を、最後“呼ぶのか”と終わっているところに見ました。(天坂寝覚)
・確かに平日とは呼び難いね。(ほろほろ)
・名前をつければ、なんとなく安心するのかもしれない。忘れてしまわないように。(うぐいす)
・たとえば、誰かにこう問われれば黙ってしまうだろうと思う。そういう意味で納得する作品でした。(みずいろばーど)
・何となく共感です。『サラダ記念日』の逆の発想と言える気がします。(フロヤマ)
・切ない。自分にとってどんな辛い日常も他人には平日。(祥)
・長く生きていると、平日と呼べないような思い入れの日ばかりになる。
そんな気持ちが伝わります。(なかぎり)

3. 波平の頭にも降る雪しんしん 2 0・2
作者:千代(@ChiyoMie)
○Umbert Dolby、タケウマ
・ノスタルジーの極みである。盆栽のような趣がある。(Umbert Dolby
・「波平」の選択がスバラシイ。(タケウマ)

4. 平らな黒い道を帰る 4 0・4
作者:さはらこあめ(@___koame___)
○こみおく、ニレ、元気な人、十月水名
・平らな黒い道の先には何が待っているのか。まわりになにもなく、ただ道だけが空間に浮いている異次元空間のようなところを歩いている画が頭に浮かびました。(こみおく)
コントラストの激しい森山大道のモノクロ写真を連想しました。痛みのある余韻。ノスタルジーなあの頃と現在の自分との対話。(ニレ)
・シンプルですけど詰まってて好きです。感情の表現はどこにもないですけど溢れてていいです。(元気な人)
・帰り道は気分によって変わりますからね。(十月水名)

5. 水平線よ二度と立ち上がらないでくれ 5 1・3
作者:フロヤマ(@furoyama)
南天 ○ロケッ子、はたらきねこ、ニレ
・水平線が立ち上がったのは、いつだったのか。東日本大震災時の大津波が思い起こされました。「水平線が立つ」という表現がすごい面白い(うまい?)です。(南天
・直球の願い。水平線が立ち上がる、という表現が胸にささりました。(ロケッ子)
・願いも祈りも自然の前には儚い泡のようなもの。その思いは被害に遭われた方ほど強いことでしょう。それでも願わずにはいられない。私もまた祈りを込めて。(はたらきねこ)
・そんな切実な思いはどこに消えてゆくのだろうか。そして水平線は今日も何も言わずただそこに在り続ける。(ニレ)

6. お前んち平屋かよと笑った友達を殴る 5 1・3
作者:畦道(@azemichi66)
◎なかぎり ○こみおく、茂刈艾、はたらきねこ
・懐かしい有り様。こんなつまらない事が、重要なアイデンティティだった頃に戻りたい気分になる。(なかぎり)
・そしてお前の母ちゃんブスだなーと笑った友達も殴る。(こみおく)
・不条理の匂いがします。平屋を笑う「友達」と、その友を殴る「お前」、妙なおかしみの向こう側に喧嘩両成敗などという綺麗ごとでは済まない淀みを感じました。(茂刈艾)
・これは女の子が自分に言い聞かせている健気な句として選びました。自分が20代のころなら、きっとその肩を抱きしめたでしょう。10代だったらなすすべがなくて立ち尽くしただろうな。今は手を伸ばさない優しさを身に付けました。私も成長したな、と感じられました。へへ。(はたらきねこ)

7. 平幕が時間をつぶしている 7 2・3
作者:十月水名(@totsukimina)
◎みずいろばーど、はたらきねこ ○かもせり、こみおく、元気な人
・思わず苦笑いをしてしまう。角界に限らずこういう場面に(ときに当事者に)陥ることはあります。。(みずいろばーど)
・読み返すほどんどんよくなって特選。まだだれにも注目されていない平幕に目を向けた発見の新鮮さ。その所在無げな様子を巧みに表現する語選び。手本にしたいでごんす。ごっつぁんです。(はたらきねこ)
・大相撲での仕切りの時間制限はNHKの中継時間に収めるように導入された制度らしいですが、それでも熱戦が続いて中継時間が延長される事が希にありますね。(かもせり)
・なぜ平幕は時間をつぶしているのでしょうか。中入りまでが長いから?それとも本場所と関係なく浴衣を着て外で?どのみち平幕が時間をつぶすという光景がおもしろいと思いました。(こみおく)
・辛辣で面白いです。平幕も本気です。(元気な人)

8. ひとりでも平気といったんだから泣くな 3 1・1
作者:茂刈艾(@k_shimp)
◎さはらこあめ ○フロヤマ
・絶大なる信頼を寄せる方に撫でられながら言われたような気持ちになれました。眼球が濡れました。(さはらこあめ)
・愛情あふれる叱咤激励。そんな風に感じました。(フロヤマ)

9. 平均台から落ちたらさいしょから 7 2・3
作者:木曜星(@thurstar)
◎白熊左愉、元気な人 ○茂刈艾、Umbert Dolby、十月水名
平均台という言葉に「世間一般の平均的な状態」という意味を重ね合わせて読みました。そこから落ちたら「さいしょから」であることがしみじみしたので選びました。(白熊左愉)
・そういえば平均台から落ちたら最初からですね。落ちたところからではなく。なんだかハッとして、ハラハラとしました。(元気な人)
・ふんわりとしたシチュエーションが好みです。ツッタカスイスイと軽々渡っていく同級生たちの姿をぽつねんと眺めながら順番を待っている小太りの小学生が浮かびました。(茂刈艾)
・やり直しありのルールがほのぼのとして癒されます。(Umbert Dolby
平均台は女子の種目。半泣きで、再度挑戦する選手がいじらしいですね。(十月水名)

10. 平穏な一日だったね月微笑 0 0・0
作者:白熊左愉(@sayumemi)

11. もうこぶ平じゃなかったチュニジアの夜 6 2・2
作者:かもせり(@kamoseri)
◎畦道、もも ○Umbert Dolby、祥
・だからといって正蔵と呼ぶにはまだ違和感がある……。そんな元こぶ平が、生意気にもチュニジアのバーかどこかでブランデーグラスを傾けている様を勝手に想像した。何年芸歴を重ねても、大きな名前を継いでも、ちっとも大御所感が出ないというのは、それはそれでたいしたものなのかもしれない。(畦道)
・ジャズの名曲はたくさんありますが、「チュニジアの夜」だからリズムが良く、インパクトがある句なのだと思います。「チュニジアの夜」を聞いていたら、ジャズファンとしても知られている落語家を、ふと思い出した。そうそう、こぶ平だ。ん、そういえば、もう正蔵になったんだっけなあ。(もも)
・落語家の魅力の一つに『可愛げ』というのがある。三平は可愛がられた。そのお坊ちゃまである。金に飽かしてレコードを収集したのである。こぶ平であればかわいげもあったのである。しかし、厚かましくも一線を越えてしまった。本人ではなく、子孫が晩節を汚す例である。(Umbert Dolby
こぶ平って油断してると正蔵ってことつい忘れる。そんな些細な事をチュニジアから考えてるのが面白い。(祥)

12. いまいちばん欲しいのは平らなおなか
作者:玉虫(@OGA0531)

13. ついでに願う「四海皆波平らかに」 2 1・0
作者:なかぎり(@sej_nakagiri)
◎ロケッ子
・「ついでに」というのが、いいなぁと。個人的な願いのついで。 人間臭さというか妙なリアリティがあって惹かれましたが、その「ついで」もすっかり日常化しているような雰囲気もある。(ロケッ子)

14. 水平線知らず瀬戸内の子ら海を唄う 3 1・1
作者:うぐいす(@uguisu_asobn08)
◎ほろほろ ○玉虫
・初めて瀬戸内に行った時、その波の穏やかさに驚きました。「ここも海なのだ」、逆に新鮮な喜びさえありました。瀬戸内の子らが唄う海も私には味のある海です。(ほろほろ)
・奇をてらってなくて、上品で、豊かな詩情を感じる。実はこういうのが大好きなのです。子供たちへの目線も優しい。文句なしで大好きです。(玉虫)

15. 平らげてから知らされる賞味期限 1 0・1
作者:こみおく(@ayukoyama)
○千代
・だって、食べる前に言ったら食べてくれないでしょう。(千代)

16. 平ら確かめてまた体重を測る 5 0・5
作者:元気な人(@no_fineman)
○ロケッ子、mekeke、かもせり、はたらきねこ、十月水名
・さっきはちょっと傾いてたからね、って言い訳せずにはいられない。体重計に乗るという作業は、非常に厳粛な雰囲気の中で行われるのである。(ロケッ子)
・「えええっ!?なんじゃこりゃ、こんなはずじゃない、え?、いやいや違う違うこれは違う、平らじゃないとこだった、そうそう、平らじゃないからさあ、びっくりしちゃうよねー、違う違う、平らなとこで計らなきゃねえ(違ってますように!)」て感じの風景かな、なんて思いました。きっと変わってないんだろうな、なんて塩っぱい気持ちも感じました。(mekeke)
・その数字の原因が自分自身にあると認めざるを得なくなるまでは、いろいろ抵抗したくなります。(かもせり)
・特選と迷いました。おそらく多くの共感が得られる句ではないでしょうか。この「こんなはずじゃなかった感」。滑稽であり、かわいらしくもあり。情景が目に浮かびます。我が家の床はどうやら傾いているようですな。(はたらきねこ)
・ダイエットのときって、少しのことが気になるんですよね。この気持ちよく分かります。(十月水名)

17. ひとり居ればよかった金平糖噛み砕く 3 1・1
作者:天坂寝覚(@sin_kaku)
◎祥 ○白熊左愉
・『金平糖噛み砕く』で取りました。甘く可愛らしい物故に何か苦さが伝わります。(祥)
・やりきれない気持ちが出ているように思いました。(白熊左愉)

18. 水平線も凍てつく冬だどこまでも行ける 10 3・4
作者:はたらきねこ(@hatarakineko_)
◎うぐいす、フロヤマ、タケウマ ○木曜星、天坂寝覚、mekeke、なかぎり
・なにもかも氷に閉ざされて陸と海の境目もわからなくなっている風景。遠く遠く彼方まで歩いていけそうな気がする。(うぐいす)
・凍てつく水平線は澄み渡る景色を暗示しているかに思えます。なるほど、どこまでも行ける。そんな気にさせてくれる句です。(フロヤマ)
・凍った水平線を歩いていくのでしょう。どこまでもどこまでも。(タケウマ)
・すごく寒い日は、逆に薄着でも寒くないんですよね。僕も薄い上着を羽織って夕方の近所の行ったことないところを徘徊してみたりします。どこまでも行けます。帰れるかは知りません。(木曜星)
・“水平線も凍てつく冬だ”というのはさすがに言い過ぎだろうと思いましたが、その言葉があるおかげで後の“どこまでも行ける”のどこまでも行ける感が強まって、水平線も凍てつく冬をファンタジーで終わらせない説得力が生まれたように思います。(天坂寝覚)
・寒さはあれど空気の澄んだ冬は日差し照りつける夏よりも前進できそうな気がします。夏よりも冬の方が背中を押して来る感じがあります。水平線の上を滑ってつるり一周!(mekeke)
・歩いていると、「オレはどこまでも歩いていける」と勘違い(?)する時がある。
朝日の中、顔をあげて歩いている風景が浮かびました。(なかぎり)

19. 水平線が星を吐き出している 10 2・6
作者:南天(@princekyo)
◎Umbert Dolby、千代 ○さはらこあめ、畦道、ロケッ子、もも、かもせり、タケウマ
雄大な景観が目に見えるようです。心が洗われるような清々しさを感じます。好きです。(Umbert Dolby
・時の流れを感じる綺麗な句だなぁ。冬空に瞬く星の生まれる時を思って。地球って丸いんだよね。(千代)
・星を純粋に綺麗だと思えない何かがあったのでしょうか?吐き出しているというのが発見のある表現ですがもうひとつ感動が欲しいです。(さはらこあめ)
・一読して、光景が目の前に拡がる。正統派。(畦道)
・水平線の下からぽんぽん出てくる星を想像。なんかおいしそう。でも、吐き出されたもの。(ロケッ子)
・星がきれいな季節にぴったりのロマンチックな句。きらきら光る星と海。そして、私は日本からは見えない星座を、ふと思い浮かべました。(もも)
・太平洋側にお住まいの方なのでしょう。日本海側に住む自分にとっては水平線は星が墜ちてゆく場所です。「吐き出す」が素敵です。(かもせり)
・美しい♪ 美しすぎて特選にならず。(タケウマ)

20. 平均律クラヴィーア曲集第一巻第一番ハ長調に朝から降り止まぬ雨の匂いして 3 0・3
作者:タケウマ(@take575)
○ほろほろ、フロヤマ、千代
・その曲がすこし聴こえました。(ほろほろ)
・巧い!こんな手があったのかと思わずニヤリです。(フロヤマ)
・しとしとと静かに降る雨に流れる音とと匂い。いつまでも終わらない感じが好きです。アヴェ・マリアを重ねたい。(千代)

21. キキララが作ってると思ってた金平糖 6 1・4
作者:みずいろばーど(@tear_dream)
◎木曜星 ○白熊左愉、南天、うぐいす、茂刈艾
・そう言われると、本当にキキララが作っていそうですよね。でも、キキララが作っているのはカレーです。(木曜星)
・そんな噂があったのかな?と微笑ましかったです。(白熊左愉)
・キキララの周囲に飛んでる星が金平糖に見えないこともない。キキララが魔法で作ってるなんて夢がありますよね。(南天
・文句なしにかわいい。あのかたち、淡い色、やさしい甘さ。キキララにしか作れない。(うぐいす)
・わたしも、あのやわらかいトゲトゲは人間の作ったものとはなかなか信じられませんでした。キキララ謹製金平糖の真実を知ったときにはどんな表情になるのか、気になります。(茂刈艾)

22. 平和でありたい十円を募金する 10 2・6
作者:ほろほろ
◎天坂寝覚、かもせり ○mekeke、うぐいす、みずいろばーど、玉虫、祥、元気な人
・“平和でありたい”は恐らくそのまま心情の発露なんでしょうけども、“平和でありたい十円”と一気に読むと、この十円もまたそうした気持ちを持っているように感じられました。
実に巧みな措辞だと思います。(天坂寝覚)
・「でありたい」がいいですね。他人事ではない感じが良いと思います。「を」はなくてもよかったかも。(かもせり)
・この「平和」は世界平和とか自分の周りの平和と言うより、自分の心の平穏を保つ意味での平和なのかなと感じました。遠くから視界に入る募金箱を持った列を気にしながら、募金しようかやめようかモヤーッとする心を、10円入れることでいくらか晴らそうとする姿を想いました。(mekeke)
・十円を募金できるなんて、なんて平和な世の中なんだろう。(うぐいす)
・身の程を知っている安心感。世界平和も我が家の平和から始まる…(みずいろばーど)
・今の日本にすごくマッチする句だと思いました。出来ること、小さなことから一歩踏み出したい。そこから永遠につながりますように。(玉虫)
・『平和でありたい』で取りました。自分自身も平和であるための募金という気がします。(祥)
・ありのままを端的に表してて好きな句です。矛盾は嘘じゃない(元気な人)

23. 日本平から見る富士山の悲しい青
作者:もも(@Maomonta)

24. 叩くならいっそ転がせ手の平の上 5 1・3
作者:mekeke(@mekekeke)
◎十月水名 ○さはらこあめ、木曜星、なかぎり
・何を叩こうとしたのでしょう。気になります。(十月水名)
・その叩く、というのは愛のムチではなかったのでしょうか?叩いてばかりの人だったのでしょうか?やりきれない気持ちが感じられます。(さはらこあめ)
・ぶったよりブッダ。すみませんふざけて。共感したので一票。決してふざけたかったからではありません。(木曜星)
・なんかよくわからない状況だが、受け身でいながら、ふてぶてしくって面白い。(なかぎり)

25. 平気って言った途端入る平気じゃないスイッチ 6 0・6
作者:祥(@NMM0704)
南天、畦道、木曜星、ほろほろ、もも、玉虫
・平気だと自分に言い聞かせようとして、余計にどんよりしちゃうことあります。(南天
・泣いてないと言えば涙が出てくるし、酔ってないよと自分で言うのは大抵、酔っぱらいである。平気、という言葉はそもそも、平気じゃない人のためにあるのだ。(畦道)
・平気、平気、ポロポロポロッ……。しゃべると気がゆるみますから。(木曜星)
・悲しさが漏れてくるようです。(ほろほろ)
・本当は心細いのに、「平気」と言ってしまう。自分で自分の「平気じゃないスイッチ」を押してしまうのが切ない。でも、私もそんなことよくあります。どうして、心配されると「平気」って答えてしまうのでしょうね。(もも)
・ですねですね!(´;ω;`)ウッ… 私もいつもそうです。共感。(玉虫)

26. 平日はイヤフォンの色数え透明になる私と満員電車 7 1・5
作者:ニレ(@SwayNiLe)
◎茂刈艾 ○畦道、天坂寝覚、もも、みずいろばーど、タケウマ
・居心地の良さとは縁遠い満員電車のなかで呼吸をするには透明になるしかないのかもしれません。様々にあるだろう「イヤフォンの色」を数えて、おそらく満員電車の中に(嫌々でも)なんとか留まり続けるために「透明になる」というおまじないのような発想がステキ。(茂刈艾)
・どこか未整理で語りすぎなような句だが、通勤電車の息苦しさをそうして表しているのだと思うと腑に落ちる。色数え透明になる、が秀逸。(畦道)
・“平日は”、“透明になる私” この流れがとても好きです。好きですが、句中の要素が多くて焦点が少し散漫になってしまったところが、ちょっともったいないなと思います。とは言え“イヤフォンの色数え”と“満員電車”は不可分な気がしますし、“透明になる私”の孤独感を補強している部分でもあると思うので、それらを活かしつつ、語順や律に気を配ればさらに印象深い一句になるんじゃないでしょうか。(天坂寝覚)
・たくさんの人がいるのに、だれもが無関心で、自分がちっぽけな存在に思えてくる。そんな平日の満員電車の様子がきれいに描かれていて好きです。「イヤフォンの色数え」という所から、カラフルなイメージが沸きました。(もも)
・作品の雰囲気が一番好きです。心もとなさそうでいて、強か。(みずいろばーど)
・そうか、スイッチはイヤフォンだったのか。(タケウマ)